《MUMEI》

「…………浮気?

駄目、駄目だよ!そんな俺なんかを相手にして自分を貶ないで!

確かになんかイラッとくるとこもあるけど、七生なりにきっと富岡のことを大切にしてるんだよ。
愚痴なら幾らでも聞くから考え直して!」
正気になって欲しくて富岡の肩を揺さ振る。



「内館君とは付き合ってないですよ。私は木下君を好きなんです。」
富岡が俺と繋いでた手を両手で握り直した。


「嘘。」


「本当です。」
だって、二人であんなに楽しそうに笑っていたじゃないか。






「相談に乗ってくれて、木下君とこうして二人で話せる時間も作ってくれました。」
富岡はじっと俺を見ている。どうにも頭がまだ混乱していた。



だって、解らないんだ。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫