《MUMEI》

田中さんは他のタレントの迎えが有るとかでその場で帰ってしまった。


女の子が居なくなった途端静かに言われた事。



『裕斗はこれからなんだから、分かってるだろうけど女性関係は慎重にな』








俺の事務所は特別女の子との交際は禁止されていない。





その代わり付き合う事が決まった段階で報告しなければならなかったりと色々面倒でもある。




まあ、守ってる奴なんか殆どいないらしいけど。







俺はもう一人、早く来てしまった共演者の居る楽屋をノックした。





トントン






「失礼します」





返答のない扉を遠慮がちに開けると




その人は










眠っていた。

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫