《MUMEI》
取引
「…で、アンタがホルダー・ダ・ビーズの娘なの?」
「…そうよ。私がホルダー・ダ・ビーズの娘よ!」
するとアイツはニヤァと笑い「…見ぃつけたぁ♪」
と言ってシャルナに近づいて行く。
「シャルナ!逃げろ!殺されるぞ!!」
けどシャルナは動かない。

…どうしよう。足が…足が動かない…
怖い。私、殺されるのかな?
イヤダ。マダシニタクナイ。
イヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダイヤダ!!
するとあの子は私の目の前でピタッと止まった。
「ねぇ、アタシと取引しない?」
「…取引?」
「そう。取引。知らないの?」
「いや、知ってるけど…何を取引するの?」
「それはね、…………………よ。どうする?」
どうしよう…。私にとっては好都合だわ。
けど、ナエルにとっては不都合。
どうしたらいいの?
わかんないよ………。
お父さん…私、どうしたらいいの?

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