《MUMEI》 プロローグーセカイに問おうー世の中の関節は外れってしまった。 あぁ、なんと言う因果だそれを直す為に生まれついたとは。 ―――まるで監獄にいるようだ。 灯りやネオンが点々とするこの広い都市を一望できる高さの場所で、彼女は胸のうちで囁く。 すべてが管理されているこの都市は、【外】へ出る事が許されないし、仮に出られたとしても、それこそ死んでしまう。 だからこそ、この都市の人間にとって此処は理想郷だ。 どこの国からも、支配・援助を受けない独立国【エデン】。 その象徴たる異能、【CUBE】。 その【CUBE】を管理するシステム【DEDLINE システム】。 この他国には無い優越感がこの都市の人間には堪らないだろう。 だからこそ、彼女は知りたかった。 『この都市で生きる人の本当の心理』 『この都市の秘密』を。 だから彼女は今日も人の願いを叶えるのだろう。 例え、自らが死んでも。 次へ |
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