《MUMEI》

ユイ、車から出るなと言ったろ?
警察官とて、信用は出来ないよ

うん、でも、写真撮ったよ、逃げてく人の

………山崎だよ、指名手配の犯人だ
静香が顔を見てたよ

そう……私、静香さんと病院行くから

頼んだよ、千夏を応援に向かわせる

うん

ユイが救急車に乗り込んだんだ
つたない足取りで

佐久間さん、事情をお聞きしたいんですが

ここでか?

署まで来て頂けると助かります

よかろう、すこし待て
お隣さん、ごめんね、土足で入っちゃって
これ、クリーニング代

うおっ、こ、こんなに…まぁ、ほら、なんか、緊急事態みたいだったしさ、き、気にすんなよ

現金を見てた
俺の顔を見ずに言ってらぁ

たかが、十万円で……

車はどうすんだ、路駐とか因縁つけんのか?

どうぞ、車で来てください

話しわかるね、そうさせてもらうよ、先導してくれ



前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫