《MUMEI》 局部麻酔が切れてきた… 痛み出したの? ユイの言葉にうなづいたんだ 喋れないんだよね 油断すると、よだれが垂れちゃうんだ ……しかし、豪華な個室だね ホテルみたいだよ、この病室 気が利いてるよね、私とノブを同室にするなんて くすっ、キス、出来ないね なぁに? ………何があったかってこと? 頷いたんだ ……トウコさんね、たまに、戻るんだよ、たぶん… こっちのお医者さんが言ってたけど、 ホスピタルでは、苦痛を和らげるために、似たような成分の薬剤を投与されてたんですって ……その量を、徐々に少なくしてく治療らしいけど ……タクヤの事、わかったんだよ、だから激しく暴れたんだって、思ったの でね、そんな姿見せてていいの! お風呂入りなさいよ! 髪とかしなさいよ!、って、言ったのよね………首閉められたわ ……平気よ、力弱かったもん… けど、ほら、私足がさ… 転んじゃったのよね…… ………聞いた? トウコさん、お風呂入ったみたいよ 静香さんが入れたみたいなの… キス………絶対わかったんだよ、タクヤだって 頭が薬で変になってても、タクヤの温もり、タクヤの匂い、忘れるはずないよ… ……身体が覚えてたのかもしれないね ……ヤクザにタクヤを狙わす…か 現職の警察官が、拳銃見せて言ったみたいよね… ……自分の本当の父親を知らなかった ……信じてた育ての父親に、売られた… せめて、タクヤだけでも守りたい、そんな、思いだったのかな? 本人に聞かなきゃね…治るよね? 、 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |