《MUMEI》
相談相手
「杏奈・・・話があるんだ・・・」

桜子に呼ばれた。
私は黙って桜子について行った。
何を話すんだろう・・・
そんなことを思いながら来たのは屋上。
これから冬になるところ。
冷たい風が身に染みる。

「桜子・・・どうしたの?」
私が聞くと桜子が
「私たち友達だよね・・・?」
俯いていた桜子の顔が上がって目が合う。
その顔はどこか寂しそうにも見えた。

「え・・・?どうしたの?」
私がそう言うと同時に影からあの有名ないじめっ子たちが出てきた。

「ごめん杏奈・・・友達なのに。」
泣きながら桜子が言う。
「でもね杏奈。私と友達なら・・・我慢して?」
・・・・・・・・・。
言葉が出ない。


「ん・・・?」
ここは・・・保健室?
「あぁ・・・。起きたのね。貴方大丈夫?」
あのあとの事は何も覚えてない。
でも1つだけ覚えているのは・・・
桜子が・・・私をいじめた事。
なんで・・・!?
何で私なの・・・?
桜子・・・どしちゃったの?
前の桜子にはもどれないの・・・?

「大丈夫です。」
そう先生に」言って立ち上がる。
「まだ寝てなさい!!」
そんなのも無視して保健室を出た。
ごめんね先生・・・

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