《MUMEI》
説明会〜
「あけましておめでとうございます!!!」



鏡の世界での、年越し。

「あけましておめでとう、恭介」

「こちらこそ。あけましておめでとうございます」

鏡の世界で、花火が打ちあがった。

とてもきれい。

花火を眺める人々の目は、その火花に照らされて、きらきらと輝く。
夏祭りを思い出させるかのような、その心臓に響く音。

季節外れの花火も、綺麗だな――――――



「これより、開幕式を終わります。続いて、この美しい花火の下、説明会を行いたいと思います」


「端末を起動し、あらかじめ入っているアプリの“キャンプメニュー”をご覧ください。」

鞄から端末を出し、マニュアルとメールアプリの間に挟まったキャンプメニューをタップした。

○オプション
○強さ
○フレンド
○グループメンバー
○経験記録ノート


と、いくつかのコマンドがあった。

まるでRPGだな。さすが。


「まず、オプションを開いて、ユーザー登録して下さい」


オプションをタップ。


ユーザーネーム:________
会員番号:_____


       ○登録する○


「ユーザーネームは、本名でも本名でなくても結構ですよ。」


ユーザーネーム…かぁ…。

ふと、隣の梓の画面を見てみると、すでに登録が完了していた。

「はやっ」

「はははーっ」

とりあえず、会員番号だけ打ち込んで…と。
うーん…まぁ、本名でいいよな。




ユーザーネーム:木佐森 恭介
         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
会員番号:3592
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



よし、登録!

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