《MUMEI》

「よく分からないが、たぶん、お前たちが想像しているような耳だ。」

「じゃあ、テンは魔族か?」

「テン?」

「テンアってなんか言いにくいから、テンって呼ぶからな!でも、テンの耳は、俺たちと同じ、普通の耳だよな。」


「私は、魔族ではない。魔法は使えるが魔族ではない。もちろん人間でもないし、神でもない。私は、なりこそないだ。

天使でも魔族でも人間でも神でもない。私は化け物なんだ。」


テンアは、下を向く。


『化け物なんて言うなよ!』

「えっ!?でも…。」


テンアは
驚いた顔をする。


「テンアちゃん、化け物なんて言わないで、僕たちと同じ、人間でいいじゃん。」


「そうだぜ、テン!」

「あ、あぁ。」

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