《MUMEI》
アースト
ー転移ー
みいなの手を掴んだまま
キャットは呪文を唱えた
眩しい光がふたたびみいなの目を見えなくする
光が消えてみいなは目を開けた
「ここはドコよ!!!」
思わずツッコミをいれるほど驚いた
無理もない
さっきまで満月の夜だったのが
太陽が頂点にある真っ昼間
見渡すかぎり日本では有り得ないほど草原が広がっている
「ここはアースト
        私が住んでいる世界」
キャットは笑顔で返答した
「元の場所に帰してよ!」
みいなはキャットの胸ぐらを掴んで
叫んだ
「む・り」
キャットはまったく動じず笑顔で返した
「アーストは年に一回満月になるのだけど その時にしか地球に渡れないの」
キャットは空を指差し答えた
「ちょっと待って とゆうことは」
「うん 帰れるのは一年後だね」
みいなは腰がぬけ 草原に座りこんだ

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