《MUMEI》 「失礼します。お呼びでしょうか」 校長室に入ると校長先生、荒木先生、そして凛さんがいた。 「おう、早かったね須藤君」 「はい、ご用件はなんでしょう先生」 なぜ呼んだんだ? 「ああ、彼女のことでね」 と、凛さんのほうを見て答えた。 なにかあったのか? 「どうしたんですか凛さ…わっ!」 僕の質問は止められてしまった。凛さんが抱き着いてきたことによって。 えっ、今何が起こってんだ?だんだん体が熱くなってくるのが分かった。 「凛さん?」 「瑠衣君、この学校女子私だけなの!?どうしようなじめないよきっと」 何をどんなふうに話されたのか僕にはわからないけど僕は 「大丈夫ですよ。何があっても僕が守りますから」 凛さんを守りたいと強く思った。 「ホントに?」 凛さんが僕から少し離れ僕の目を見て言う。 「はい!」 僕の答えで笑顔になった凛さんにドキッとした。 「少しは落ち着いたかな夢野さん」 校長先生が凛さんに聞くと凛さんは僕のほうをちらってみてから 「はい!」 と答えた。 前へ |次へ |
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