《MUMEI》
田舎女
たまに見掛ける地味な女の子

今日は隣の席だったんだ

会話したことないけど……

ノートを見た、何回か欠席してたのかな?……飛んでたよ、授業が…

休んでたの?

話し掛けてみたんだ

あ、はい……

貸してあげるよ

え、良いんですか?

うん、今度会ったとき帰してね

あ……

ノートを貸したんだ
俺、ほとんど復習して、自分なりにもうひとつノートがあるし

地味だけど、ブスじゃないしね

大人しい女は、ヤり逃げ出きるかもってさ

けど、同じ大学は極力避けたいんだよなぁ…

何日かして、駐車場で車に載ろうとしたとき、その子が走ってきて

ありがとうございました

って、頭を下げたんだ

ノートを返された、
丁寧に、袋に入れてあったよ

うん、乗りなよ雨だし

あ、でも……

軽自動車なんか乗れねーか?

そ、そんなこと……

金持ち多い大学だからね、みんなそれなりの車なんだよね
って言うか、金持ちじゃなきゃなかなか入れないよ……この大学…

取り敢えず車には乗せれたけど
ムリヤリは、まずいよなぁ…

化粧っ気、まったくねーな

背も小さいし、胸も小さそうだけど
なんかそそる

バージンかな?…

食ってみてーな、バージン…

ファミレスで食事を奢ったんだ

その時聞いたんだ

田舎から出てきて、独り暮らしなんだって
自営業の親の仕事が急に傾いて、バイト生活だって…

……なんで、そんなバイトしてんの?!

え?……

家庭教師やりなよ

俺、収入の事とかシステムとか話したんだ

ネームバリュウ生かさなきゃさぁ
現役合格でしょ?
それって、受験生が一番欲しがる情報なんだよ

人と、接するのが苦手だから…

んなこと言ってる場合かよ
卒業できなきゃ意味ねーよ、
ダメもとでやってみな、

強引に、家庭教師のバイトを紹介したんだ

…………

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