《MUMEI》

私は何気なく街を散策する。
この街、紅葉の街コウリフはその名の通り紅葉のきれいな街だ。

足元には絨毯のように木には鮮やかで赤い葉が、燃えるような赤が街を彩る。

夜のきらびやかな街灯やネオンの彩りも嫌いではないが私はこの自然な鮮やかさが大好きだ。

・・・実はここら一体の木は全部年がら年中赤い葉をつけているっていうのは少し興醒めな話。

・・・話題を変えよう。

鮮やか、と言えば、ありきたりな髪色だと珍しい色の人みたいに目立たなくていい。目立たなければ服装に気を使う必要もなさそうだし。
まあ、服装に特にこだわらない私が言ってもあれだけど。

フロミアにおしゃれすれば?とよくいわれるけど、そういうのは苦手だ。

お気に入りの服があってそうでない服があってそれで終わり。でもまったく問題ないと思う。

・・・あ
私はふと思い出した。
そういやフロミアが寒くなってきたから手袋とか欲しいって言ってたっけ。

目的、出来たわね。

目的のない散歩よりある散歩の方が楽しいに決まっている。

満足げに私は寒い風の吹く道を歩く。
ここは町ではなく街と書く程度に大きな街だ。しかし、やはり有名な店の少ないここら辺、東区域には人が少ない。

まあ、人が少ない方が煩くなくて楽だし別に気にしない、むしろ歓迎。

中央区や商業の盛んな南区は人通りが多くて問題が多そう。

と私は適当な事を考えながら商業の盛んな南区へと歩を進めるのだった。

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