《MUMEI》

ユカの、事件のことを、話したんだ

嘘?………

ジュリさん、信じてないのかな…

翔、地元ナンバーなんだよね?
……ニュース、見たよ

…知ってるの?、マオミ

うん、………本当なの?
翔の彼女だったの?

被害者の、一人だよ

姉貴の事は、話さなかったんだ…

間抜けだよね、犯されてる最中に、オヤスミって、メール……

ジュリさんに抱きしめられたんだ

もういいよ、話さなくて…

ジュリさんの声……

会話が止まったんだ

……衝立はあるけど、個室じゃない
ジュリさんに抱きしめられてるの、見られてるかも

離れようとしたんだけど
抱きしめられてたんだ

………影があるの、わかったわ…
女遊びもしたのね……
マオミとも、遊びたかったよね?

ジュリさんの声…

ふうっ、もう、へーきだよ、ありがと

涙は引っ込んだな、笑わなきゃ…

ムリに笑わないの、こっちが泣きたくなるわ……

ここは、ムリするとこなの

そう言って、ウーロンハイを頼んだんだ

………苦くないの?

へ?、俺…居酒屋初めてだから、これしか知らないし…

くすっ、私の飲んでみる、甘いよ

カシス何とか?

うん……

ほんとうだ、でも、飲みすぎちゃいそうだよね

美味しいでしょ?

ジュリ、オトコガ口つけたの飲むの?

キスしてるもん………

………諦めるわ

ごめんね……

うん、ジュリなら、いいよ

…………

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫