《MUMEI》
晴れた日に
龍瑛と出会って二日目。
桜の花が咲き乱れる中、彼に文字を教えていました。

「………正解。」

思っていたより呑み込みが早く、あっという間に文字を覚えていきます…。

「ほんとに?次は…?何するの…?」

大きな赤い目が黒髪の間からこちらを見ています。
悔しいことに…私よりも賢い……かも。

「道具の使い方とかは……?あっ!」

いいこと思い付きました!!

「桜、見に行こう!!」

屋敷の中からではよく見えないので

「えっ!?勉強は?」

戸惑う龍瑛の腕を引っ張り、近くの丘の大きな桜の木まで連れていきました。

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