《MUMEI》
星に願いを
七夕の日になりました。
空も晴れて、幾千もの星が輝いています。

「星に願い事するんだよ!」

龍瑛は不思議そうにしています。私も大きくなってからは少し馬鹿馬鹿しいと思うようになりましたし…。

「じゃあ…俺は………」

龍瑛は目を閉じて小さな声で何かをお願いしているのを見て私もお願い事をしました。

「彩はなんてお願いしたの?」

「早く雪遊びがしたいなぁって。」

「雪………?」

「白くて綺麗で………。」

けど龍瑛とのお別れがもっと近くなるんだ………。
それは嫌だなぁ………。

「楽しみだね!雪……かぁ……」

「そうだね…。」

しばらくの間二人、空いっぱいの星を眺めていました。

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