《MUMEI》

    ギシ……



ベッドの端が揺れる。
体を起こして壁際に沿う。

「謝るなよ……」
七生は俺の言葉も聞かずに近付く。

俺の前で正座した。神妙な顔付きで考える。





「あれはそう……、スキンシップ。」
考えに考えてそれか?



「…………解らない、解らないよ。」
こめかみを張り詰めていた痛みがぷつりと切れた。

溜まっていた汚れが堰を切って流れ出る。
この激流を止める術を俺は知らない。

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