《MUMEI》
ユウマ
ユウマ。
篠山悠舞(シノヤマ ユウマ)。

あの日、ユウマは命をおとしかけた。

でも、何とか一命をとりとめて、生きてる。

体内は。

自身は、生きてないも同然・・・だよね。


私のせいなんだ。



あの日は、私の作家オーディションの合格発表の日だった。

作家になる、っていう私の夢が叶えられるかもしれない。そんな日だった。

合格発表は、雑誌であった。

でも、その日私は風邪で、雑誌を買いにいけなかった。

ユウマが、買いにいった。

遅いなって思って、電話した。

出なかった。

ユウマは事故に遭っていた。

病院から電話があった。

――ユウマは、目を覚まさなかった。

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