《MUMEI》

ユウマには、許してもらおうとも思いません。
だって私は、あなたの人生の一部を奪ってしまったから。

だけど、これだけは、知ってて欲しい。

私が、あなたを大好きだということ。
あなたを愛しているということ。
あなたに幸せになって欲しいということ。

だから、私はユウリと結婚します。

だって、ユウマは前から言ってたでしょ?

「お前がユウリと結婚したら、俺は義兄か。それも楽しくて、幸せそうだな」

って。
だから、あなたは私とユウリが結婚することを望んでるんだよね?

あなたの望むようにします。
少なくとも、あなたは私と結婚、したくないよね。
期待はしないです。
あなたは今まで、一度も言ってくれたことがないから。

「好き」とか「愛している」とか。

流石に私でも、あなたが私に気がないことくらい、わかるし。

きっと、ユウリと幸せになるから。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫