《MUMEI》 無い 無い 教科書もノートも楽譜も 何もかも 「槙村、まだか?」 高橋君はちらちら時計を気にしてる 「高橋君、先に行っててくれないかな。」 「なんで」 「わ、私一人でしたいことあるから」 言っちゃった 「なんで嘘吐くんだよ、そんな真っ赤になってまで」 ポンと頭に手を置いた高橋君は、当然の様に一緒に探すぞって言ったんだ 変わり者だな なんて言っちゃったけど、嘘だよ 私、探してるふりして顔を隠してた 多分 赤すぎて馬鹿にされただろうから 前へ |次へ |
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