《MUMEI》

無い 無い



教科書もノートも楽譜も 何もかも




「槙村、まだか?」



高橋君はちらちら時計を気にしてる




「高橋君、先に行っててくれないかな。」



「なんで」



「わ、私一人でしたいことあるから」




言っちゃった





「なんで嘘吐くんだよ、そんな真っ赤になってまで」




ポンと頭に手を置いた高橋君は、当然の様に一緒に探すぞって言ったんだ



変わり者だな なんて言っちゃったけど、嘘だよ




私、探してるふりして顔を隠してた





多分 赤すぎて馬鹿にされただろうから

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫