《MUMEI》

「え………今、小娘って………。気づいてたんですか!?」

「えぇぇ!?女ァ!?それマジ!?」

藤堂さんも気づいてなかったらしい。

しかし、斎藤さんや沖田さん、原田さんは気づいていたようで………。

「「気づかなかった…………」」

愕然とする近藤さんとハチマキを巻いた永倉さん。

女と聞いてどうやら話を聞く気になったらしい。

「京には父を探して来ました。父は雪村鋼道という蘭方医です。」

そこまで話すとみんなの表情が険しくなった。

その後聞かされたのが、父は幕府に居たが行方不明になり、新選組の人達が探していることだった。

「あの蘭方医の娘となると殺すわけにもいかなくなりましたね……。」

「仕方ねぇ……父親が見つかるまで保護してやる。」

「君の父上を見つけるための協力は惜しまんとも!」

「ただし、勝手なことをした場合、状況によっちゃ生かしておく訳にはいかねぇからな。」

こうして千鶴は土方の小姓として新選組の人々と暮らすことになった。

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