《MUMEI》
共鳴したビー玉
私には 妹がいた





確かに 私のことをお姉ちゃんと呼んでいた





いた




ある日、突然いなくなった




理由は知らない 聞かない






聞いたら、きっとアンバランスなビー玉は砕け散るだろうから





でも、もうそんなこと関係なかった






男を殴った手の甲はじんとして、赤くなった





「痛いよ……」





なんで 私はこんなに一人なんだろう





ねぇ 神様 聞いてる ?




聞いてないよね だって 返事なんて聞いたことないし 結果だって感じたことない






「……私…もうどうやって頑張ればいいの」





家出道は暗かった




涙で反射した外灯だけが、やけに綺麗だった

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