《MUMEI》

……許すもなにも、ジュリさんが会うと決めたことに………何も、言えないよ

言ってよ!
怒ってよ!
殴ってもいいわ!

言えないよ!
………ジュリさんが、どうしたいのかわらないから……
会社で顔を会わすんでしょ?
ジュリさんの立場がどうとか言ってよね?
俺、しょせん学生だから……なんの力も………ないから……

私の立場なんて、どうもならないわよ…
お願い、怒ってよ……

間違ったことなの?
わからないよ、俺……

そんなこと、関係ない
翔が、不愉快な思いしたんだもん、
言いたいこと言って……
私を責めて!

………なんで……触らすんだよ!
誰でも触れるのかよ!

……ごめんなさい……
オタオタしたくなくて、変な維持を張ってたの…
身体じゃないんだよって……
そう、言いたくて…

わかんないんだよ!…

……つまらない、私のプライド
プライドを持つとこが違うね…
どうかしてた……
もう、逃げない、真っ正面からぶつかる!
私を見て!
………通じなきゃ…それまでだもの…
私ね……こんなに、好きになったこと、ない………
………苦しいほど、貴方が好きなの

…………もうひとつ、言わせて

うん……

……奴と、寝れるでしゃ?
その気になれば……想いは無くても、慣れ親しんでる身体だけで
だから、テリトリーに入ってけたんだと思ってる

……警戒はしてたわ、でも、ガードはしてなかった…
けどね、性欲処理されるつもりはなかったわよ
……そんなに安くない
ムリヤリはしてこない、そう考えてたわ
触られたって、平気、キチンと断ればいい……そう、思ってたの…

……そこまでして、やらなきゃならないことだったんだね?

……そう、思ってたのは私だけみたいね…
たぶん、あの人は私に未練はあっても、私を好きじゃないのよ……
……私は、好きだったわ…過去形よ

……わかんないや……

私はわかったわ、あんなにやらしいことを何度もした相手なのに……
気持ち悪かった……触られて…

なら、なんで、俺の事をペラペラ話したんだよ!

楽しかったわ…翔の事を話してるとき、
でも、不安が……
あの人の側に居れば、なんの不安もない……我が儘言えるし、主導権は私にある………
その方が……楽………逃げたのよね、
なのに、……

だから、寝れるんだろって聞いたんだよ!

…………寝れないわ…
見えちゃったもの……あの人に好かれてないし、好きでもないって

……ぜんせん、わかんねーよ!
何なんだよ!、何がしたいんだよ!
ジュリさんが、わからねーんだよ!

…………

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫