《MUMEI》

家には帰れなかった



どうせもういないだろうけど、もしもおかあさんと顔を合わせた時、私は何を言うか知れたものではなかった






何もかも 嫌になった






目指したさきは 日溜橋





「はぁ……はぁ……」





息を切らして 橋の上から海をみた






「……う……うぇ…うわああぁぁぁん!」





涙がまた溢れたけれど 私はとめる術を知らなかった






どれだけないても 悲しみは重くなっていくばかりだ

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