《MUMEI》

この水流にのって旅をしたら、どれだけ幸せだろう




そんなことを考えながら、流れる青を見た






深いため息をつき 橋に体重をかけた



はずだった







「あ、の……」





いきなりの背後からの声に、私は目を見開いた




「………なんですか?」





何か嫌な空気



その空気を作っているのは、間違い無く私なのだろうけれど







「…水遊びにはちょっと暗いんじゃないですか……?」

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