《MUMEI》

一本裏手の公園

止めてよね、カズ!

許してやっても構わねーぜ、マオミが俺と寄りを戻すならよ

お前みたいな奴に、似合わねーよ
ビッチ相手に遊んでな

翔、話すから落ち着いて!

遅いよ……始まっちまったもん

言うね、坊や、世の中教えてやるぜ

軽薄なオッサンに教わるもんはなにもねーな
底辺、うろついてろ

……ダメだ、こういうガキが一番嫌いなんだよな、俺はよ

俺を睨みつけ、顔を近づけ威嚇してきた

息臭いぜ、オッサン…

ダメ!

ジュリが割って入ろうとしたんだ

退いてろよ、おっ、乳でかくなったんじゃねーか?

ジュリを後ろから抱えて、胸を揉みやがったんだ
完全に、キレた!

拳を固く握ってた

ジュリをマオミさんに、向かって押し退けてた

来いよって、事だよな

ダメ!翔!

マオミさんの、叫び声

俺の拳は空をきってた

硬いものが腹にめり込んでた

手加減はしてあるぜ、おねんねしてな、坊や

男の声が、頭の上から聞こえたんだ

…………

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