《MUMEI》

「用事ってなんだろう………。」

夜。藤堂に呼び出された千鶴は廊下を歩いていた。

襖を開けると髪をバッサリ切った藤堂の姿があった。

「え……!?平助くん!!?」

「まぁ……洋装で戦うにはこっちの方がいいから。用事ってのは……俺、一人で北に行くことになった。」

「え……?」

「水面下での作戦なんだってさ。名簿上死んだことになっている俺しか動けないんだって。」

「そんなの危険過ぎるよ!!!」

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