《MUMEI》
桜舞う鬼〜土方 歳三 編〜
京に来て彼らと出会ったのは運命なのだろうか………。

風間たち¨鬼¨が屯所を襲撃するようになって屯所の空気もピリピリしている。

「土方さん。お茶淹れてきましたよ。」

千鶴が大きな盆に湯飲みをたくさん載せてやって来た。

「ん………あぁそこに置いといてくれ。」

机とにらめっこ状態で答える。よほど忙しいのだろう。

「何なさっているんですか?」

「新入隊士の手続きとか色々あんだよ。」

「………イライラしているときは甘い物がいいんですって。」

といって近くの団子屋で買った団子を差し出す。

「よかったら食べてくださいね。」

千鶴が立ち去ったあと土方は内心怒っていないのに、と思いながらも団子に手を伸ばす。

「甘っ………。」

食べ終えると仕事の続きに取りかかった。

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