《MUMEI》
プロローグ 〜あの時〜
〜? 職員室にて〜
 俺は今、先生に頼まれ事があって、職員室にいる。全く・・・違うクラスの分の荷物まで運ぶことになるとは。まぁ、これくらいでぶつぶつ言っていると恥ずかしいからな。それと、荷物を運ぶ前に先生と雑談をしているってわけでして。

ガラッ

ん?誰が入ってきたのかと思ったら、あれは、琴音と、諸島じゃないか。俺が介入するまででもなさそうだな。・・・でも、琴音、ふらついてないか?入ってきた時から、少し顔色は悪かったし・・・ヘトヘトだか・・・!琴音の体が傾いた!これはまずい・・・!

バタリ・・・

「琴音!」
嘘・・・だろ?やっぱり体調悪かったんじゃんか!熱もあるんじゃないか?顔、真っ赤になってる・・。
「諸島!琴音は?」
「長津!・・・意識が・・・琴音が・・・」
諸島も相当パニックになってるな・・・。とりあえず、俺が保健室まで連れて行く。
「落ち着け!俺が保健室まで連れてくから!」
「でも、外には男子がいる・・・ムリだよ・・・」
男子がいる?そうか逃げていたんだ。だからあんなに息を切らして・・・。
「安心しろ!お前の友達をちゃんと元気にして返すよ。」
「・・・分かった。信じるよ。行ってらっしゃい。」
「おう。よっと・・・」
俺は、琴音を抱き上げた。俗に言う『お姫様抱っこ』ってやつだ。・・・しかし、琴音、軽すぎないか?

ガラッ

適当に絡んできた男子はかわして、俺は保健室へ急いだ。

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