《MUMEI》
プロローグ
目が覚めた。

いつもなら目覚ましのやかましい音で起きるのだが、今日は違った。

机の上の時計を見ると針は12時を指したままぴくりとも動かない。
カーテンを開けると、外はもう青空が広がっており窓からは日光が差し込んでいる。おそらく朝の7時か8時くらいだろう。

「あ、学校行かねーと。制服は・・・」

俺はまだこの時、時計が止まることがあの事件の始まりになるとはまったく考えてもいなかったんだ・・・。

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