《MUMEI》

「…………あ、もう大丈夫…です」





気が付けば一之瀬君の腕の中だった私は、正直とてもあせった





こんなことして いいのだろうか…





照れと不安が混じりつつ、背中をポンポン、と叩いてみる






「ん、了解」






そうしたら、一之瀬君はすぐに何でもないみたいに、優しく微笑んだ





同い年なんて とてもわからない








「泣き止んだ?」





「泣いてない。ちょっと眠たかっただけ」







あ、違う




ありがとうって

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