《MUMEI》

簡単に、捨てられる女だったんですね?

そうでもないよ
一緒に何かするのが、苦痛にも感じてたけど
正直、その綺麗な身体に癒されてた

身体ですか?

変か?、それも大切なことだと思うけど

身体が目当てだったんですか?

身体も、だよ
いつか、もっと、わかりあえるかなって

……なのに、わかりあえてないのに、あんなことをしたんですか?

俺的には普通のことなんだ
苦痛だったかい?

初めは、苦痛もありました

謝りたくはないな

謝られても困ります
きちんと、ケジメを付けたくて、菊川さんに頼んだんです
二人きりだと、ちょっと

ちょっとなに?

また、やらせろとか言われそうだから

そういう風に見えるんだ?

飽きてないですよね?
私の身体は

……まぁね、本当に素敵だったよ、真っ白で、俺色に染めた気になれて

私、結婚するんです

そうなのか?

はい

そうか……おめでとう

……大好き過ぎると偽っちゃうから
自分を良く見せたくなって

あるよ、多かれ少なかれ、誰でもさ

私を大好きになってくれる人と生きてこうって決めたんです

うん

そんな、男って、思ってません
誘われたら、ホテル行きそうで…でも、彼を裏切れないから

幸せになってくれよな、

はい
最後に、ひとつ聞かせてください
今、ヤれるなら私を抱きたいですか?

………聞かなくても、わかるだろ?
本当に素敵なんだ

バージンじゃなかったんです、
嘘をついてたんです

心はバージンだったよ
なにも知らない、まっさらな美川さんだった
それに、俺を受け止めてくれてたあの気持ちには、
偽りはなかったと思ってる
昔の男のセリフなんか忘れちまえよ

貴方とセックスできて良かったと思ってます、でも、やり過ぎたかなって
あんなことまで……ひっぱたかせてください

かなり、我慢してたの?

………二度としないと思います

そっかぁ、うん、ひっぱたいてくれよ

帰るとき、ひっぱたきますね
その後、顔を会わせてられないから

わかった



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