《MUMEI》

その後に行った自販機で、一之瀬君が買ってくれたミルクティーは、なんだか思ったよりも甘かった





「ミルクティーで大丈夫だった?」





「うん。普通に好き」





「そっか。良かった」






私が素っ気ない返事をしても



この人なら 大丈夫







この小一時間で、こんなにも心を許している







「い、一之瀬君は何か無いの?その…悩みとか、何か」





恥ずかしくて、早口になってしまった





「俺は…………何も、無いや」







その言葉の間に 私と一之瀬君との溝を感じた

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