《MUMEI》
鬼の誇り〜風間 千景 編〜
「女鬼は貴重だ。共に来てもらうぞ………。」

低く冷酷なその声音はずっと耳に残ったまま…………。

風間千景。¨鬼¨であり、その力は絶大。同じく¨鬼¨である千鶴を手に入れようとしている。

「えっと………この道を曲がって…………あれ?」

千鶴は買い物をしていて現在、迷子状態。

「えっと………おかしいな……。」

「番犬共はどうした………。」

背後から風間の声。
振り返ると案の定居た。

「今日は一人なんですっ!決して迷子なわけでは………!」

千鶴が怒鳴る。一人で来たのは事実だが、迷子ではないというのは嘘だ。

「フン………迷子とはまるで子供ではないか。」

唇の端に笑みを浮かべる。

「笑わないでください!これでも大変なんですから!!」

「その店なら別の通だ。案内してやろう。」

千鶴はこのまま迷い続けるのは御免なので風間についていくことにした。

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