《MUMEI》 卒業の続き。エンジェルくん×先輩の続き。 「やっぱり、少し大きくなってないかぁ?」 洗面所の鏡に映る姿に呟く。 卒業式に、エンジェルスマイルの後輩に押し倒され、舐められ吸われた俺の乳首。 卒業後も、度々呼び出され…言われるままに会瀬を重ね、現在に至る。 え?嫌なら断ればいいじゃん!って?うん、まあ、そうなんだけどね…。 元々エンジェルくんの事は嫌いじゃなかったし、行為自体も、気持ち良く…って、やっぱり俺は流されてるな、くっそ…。 いや違う!俺は、真実を見極める為に…エンジェルくんが、乳首のみ好きなのか?俺の乳首だから好きなのか?それをはっきりさせる為にって…なんか訳解んなくなってきた。 《チ、チ、チチ、オッパイ、ボインボイン、ボインボイン…》 あ、エンジェルくんの着メール音が…。 言っとくが、断じて俺の趣味じゃねーぞ!エンジェルくんの趣味だからな、某アニメの挿入歌らしい。 つくづく、乳首関連だな。変態エンジェルめ! メールを開ければ、“何時もの処、で待ってます!”だってさ。 ***** 何時もの処=カラオケ店 に到着すれば、数人の男達に囲まれてるエンジェルくんを発見。 『あ、先輩!』 俺を見付けて、駆け寄る姿にキュンとする。やっぱ、この子、可愛いや。中身変態だけどさ…。 『ナンパされちゃって』 「ふ〜〜ん。」 『あ、先輩。ヤキモチ焼いてます?大丈夫ですよ、僕は先輩の乳首一筋ですから!』 …んな事、力説すんじゃねぇよ。はぁっ、可愛いのに残念な奴。 カラオケ行っても、ちっとも歌わねーで、乳首ばっか攻めやがって…俺は、アンアン鳴かされるばっかでさ… 今日もそのパターンだろうな、と思ってたら… 『はい先輩!これ!』 「??」 リボンの付いた紙包みを俺に寄越した。 『今日、誕生日ですよね?』 「し、知ってたのか?」 『当たり前でしょ?血液型、星座、BWH,身長体重、家族構成、趣味特技etc…、乳輪の大きさ、乳首の色形味なんてのも知って…』 「……もう、良い。解ったから…」 ちょっとでも嬉しいと思った俺を殴りたい。 目の色を変えて、生き生きと話すエンジェルくんに減なりしながら紙包みを開ける。 「えっと、何かな?これは?」 『ニプレスと授乳服ですよ、先輩!』 「はい?」 『やだな、ニプレスは、僕が居ない時に着けて下さいね!他の人に乳首見せちゃ駄目ですからね?で、授乳服は、僕と居る時に、僕が乳首舐めやすい様に着て下さいね?えへっ(はぁと)』 …えへっ(はぁと)じゃねぇし…この変態乳首仮面め!!俺まで変態にするんじゃねぇよ。 …泣きたくなって来たよ。19歳の誕生日プレゼントが、ニプレスと授乳服って…有り得ないだろ? あーぁやっぱ、乳首メインじゃね〜か、馬鹿エンジェル。 そんな俺の心中も知らずに、エンジェルくんが俺を押し倒す。 …後はいつもの如く、エンジェルくんに流されるまま… ***** 帰り道、俺ん家まであと少しになった時だった。 『先輩!握手!』 エンジェルくんが突然右手を出して来た。 「は、え?」 言われるまま、右手を出せば、グイッ!と引かれ電柱の影へ… 「んんっ、ふっ…ふぁっ…」 深く唇を重ねられて、頭の芯までボーッとなる。 いつもより長い長いキスの後、俺を解放したエンジェルくんは右手を上げて、バイバイってエンジェルスマイルで帰って行く。 つられて俺も右手でバイバイしたら…… 「ん?何、これ?」 いつの間にか、薬指にシルバーの指輪?しかも、このデザインは、エンジェルくんが常にしてるピアスのデザインと一緒。変わったデザインなんで、覚えてる。 「これって…お揃い?」 指輪を眺めてると、ポケットの中から聞き覚えあるメロディーが… 《チ、チ、チチ、オッパイ…》 慌ててメールを開く。 件名、大好きな先輩! 用件、大好きな先輩へ、メインプレゼントです。 肌身離さずに着用する事!離したら、お仕置きですからね! メール画面を眺めながら、暫く立ち尽くす俺。多分顔は真っ赤に染まっていた、と思う。 おしまい 前へ |次へ |
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