《MUMEI》

《おめでとうございます、勇気在る十三万千二百八十六人の諸君!只今から開催される真の`ミリオンヘイムオンライン´。参加頂き本当に光栄だ。ここからは我等オールセレクトの独断的判断でゲームを進行する。文句は聴こう。質問は受け付け無い。いいか、これは戦争だ。》

突然に先程と同様の場所で語る矢吹慶一郎が、フィールド一杯に広がる画面に現れた。


そして、その表情のなんと愉しそうな事か。瞳は虎視眈々と狙いを定め、焦げ茶の髪は逆立っているようにも視て取れる。

俺は思わず息を飲み、改めて自分の選択を見つめ直した。


《十三万千二百八十六人 vs 十二人!》


矢吹慶一郎はニヤリと、しかし子供の様な雰囲気を纏い、笑みを浮かべた。


《鎧を棄てろ!刃を纏え!》


ハルの手は段々と氷に変わっていく。いや、体温すらもうどちらの物か判らない。


始まるんだ。


ゲームと言う名の戦争が。



《さぁ始めよう!ミリオンヘイムオンライン、此処に開催!》

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫