《MUMEI》

あら、良い豆ね

珈琲を飲む前に、母親が言ったんだ

あのお店のより、美味しいと思いますよ

そうね、何処のお店で購入してるの?

友人がハワイに居まして、送ってもらってます
少しお分けしましょうか?

あら、いただけるの?

ちょっと、お母さん!
なに、慣れあいしてるのよ!

姉が割り込んできたんだ

私は怨みは無いですもの、ただ、ユズネの結婚相手には相応しくはないかなって
………うん、美味しいわ、

珈琲なんか飲んでる場合じゃないでしょ?!

ゴチャゴチャ煩いよ
美味しく頂いた、だからなんだってんだよ
嫌なら断れば良かったろうが!

な!、なに開き直ってるのよ!
訴えるからね!

なんの罪になるんだよ?…

強姦罪よ!

ビデオ見せてみな、警察に
舐めさせてって、自分からしゃぶってきたろうが

ムカツク!、お母さん!
この男をなんとかして!

アヤネ、貴女はどうしたいの?
ユズネと別れてもらうだけじゃないの?

お母さんは、許せるの?!

許すもなにも、同意の上ですもの

酷いことされたんでしょ?!

そうね、でも、お尻舐めてくる男性は、入れたがるわ
意外とすんなり入るものね、驚いたわね

お母さん!

アヤネ、ユズネと別れさせても、貴女のモノにはならないわよ

そ、そんなこと考えてないわ!

嫌がらせしたいだけなの?

お母さんは、どっちの味方なのよ!

ユズネの結婚相手には相応しくないけど、
魅力的な男性なのは確かよ

こんな男のドコが、魅力的なのよ?!

なら、アヤネはどうして、寝たのかしら?

も、もっとマトモな男だと思ったからよ

嘘ね、危険な香りはしてたはずよ

セックスだけよ、コイツは!

セックスは、一級品だったわ
一番素敵だったわね

お母さん!

ユズネを抱いてないって、本当なの?

俺を真っ直ぐ見て、母親が聞いたんだ

答えずに、珈琲を飲んだ

ほら、嘘よ、嘘に決まってるわ

アヤネ、悔しいのですか?
振り向いてもらえなかったから

な、なによ、そんなんじゃ……

貴女がケンスケさんを忘れなければ、
ユズネは、先に進めないわね
ユズネ、子供じゃないんだから、自分で決めなさい
私は反対よ、貴女の手におえないわ

母親は、そう言ったんだ



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