《MUMEI》 「それで、それからその一之瀬君と、会ってるんだ」 全て話した 「ふぅん。で、楓はその一之瀬君が好きなの?」 「ぅえっ?べ、別に?」 嘘じゃない 筈 だけど 「じゃあ、会わせてよ。楓の好きな人に」 「え」 いやだ いやだ っていいたい 会わせたくない 「いいよ」 思ってることと、違うことが口から出た 私、今、笑えてる? 「やったぁ。じゃあ明日私も一緒に行くね」 喜ばないでよ 察してよ 思って、我にかえった 私がどんどん黒くなる 前へ |次へ |
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