《MUMEI》

時計の針は7時30分を指している。まだ眠気がとれない状態だったが、なんとか体を起こして立ち上がった。
家は父母が海外暮らしをしているため、一人暮らしをしている。そのため、家が広くて仕方がない。楽なのだが少し物寂しい。前は………
ピンポーン
こんな朝早くから一体誰だ?玄関へと向かい、扉を開けてみると
「おはようございます。先輩、迎えに来ちゃいました。」
な、なんで彼女が
あの後、何度も押しきられ、友達でいいとは言ったがこれは予想外だぞ。
「友達なんですし、一緒に登校なんてあたり前ですよね。嫌なんて言わせませんよ?」
な、なんて奴だ。だけど、ここまで来たんだから仕方な…て待て。落ち着け。何で少し浮かれてんだ。断っておきながらそれは可笑しいだろ。ここはちゃんと断らねば…
「悪いが…」
「だから、嫌なんて言わせませんって言ったじゃないですか。ほら、行きますよ。遅刻しちゃったら大変です。」
「…て、おい、待てって」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫