《MUMEI》 私と同じ考えなのね。 でも、だからこそ何故……? 空「私も同じよ。 でも何故わざわざ撮るのかしら、私には其れほど価値があるとは思えないわ」 此は言い過ぎかも知れないけれど…… 月「よく言われる。でも此の箱庭の様な空だからこそ、自由を感じる」 此処の空だからこそ……? 空「でも此処じゃなくても……」 月「ううん。此処はよく鳥が通る。」 鳥……? 確かによく見かけるけれど…… 月「まぁ、百聞は一見に如かず。見たらいいよ、僕の写真」 そう言って月君はカメラを持って私に近づく。 ードキンー えっ? 月「ほら、綺麗だと思わないか?」 そう言った月君のカメラの中に写っていた写真は…… 高い病院棟に囲まれた空を自由に飛ぶ鳥達ー 見た者を『あぁ、私も自由に空を飛びたい』と思わせる。 空「綺麗……」 ため息をつくように出た私の言葉を聞いた月君は無邪気な笑顔を見せてくれた。 月「ねぇ、また来て良い?」 空「え?」 予想していなかった言葉に反応できなかった…… 月「いや、また写真見せるからさ、何時まで病院に居るんだ?」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |