《MUMEI》

「 なな…… ぁあっ、ン」
七生を見上げた瞬間、キスが降る。
さっきのとは違う、ゆっくりしたやつ…………




唇が動き始め、そっちに任せる。温かいものが滑り込んできた。
頬の上から上顎と下顎の窪みに指を突っ込まれて口をこじ開けられる。








「は…………、んぅぅっ!」



舌が……………………!

丸めて引っ込めようとすると滑らかに絡めとられた。

ぺちゃぺちゃ と聞いた事ない音を流し始める。

「ふぁ………はっ 」
はしたない、喘ぎ声が止まらない。



縁から支えてた腕が崩れ落ちて再び底に向かう。

七生が入ってる……

全身に回った痺れを堪えるためにその辺の物にしがみつく。


  ザアアアアア…………
水が降ってきた。
シャワーのレバーを引いてしまったのか……

ずぶ濡れで更に力が入らない。勢いよく滑って頭を打った。


「ゴホッ、…………ぁふっ、ン………」
唾液と水でぐちゃぐちゃになりながらも七生は角度を変えて咥内を掻き回す。

痛みより心地よさばかりが先行してしまう。

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