《MUMEI》
屋上
  〜翔視点〜


    お昼休み


弁当を食い終わり

便所に向かう。

香奈、今日の朝

江上のところに居たな。

昨日は、俺たちと

一緒にいたのに・・・。


やっぱり、優斗に

振られて一緒にいるのが

辛くなったのかな・・・?

昨日は、我慢してたのかもな・・・。


俺は、見当違いなことを

考えながら歩いていた。


すると後ろから

誰かが俺の服の裾を

引っ張った。


俺がビックリして

後ろを振り返ると・・・




香奈がいた。


俺は、驚きと緊張のあまり

声が出なかった。


俺が香奈に告白してから


香奈と2人きりになるのは

初めてだったからだ。


すると香奈が

俺を上目遣いで

見つめてきた。

俺の胸の鼓動は

さらに速度を上げた。


香奈が「あの・・・。

話があるから

時間いいかなぁ?」っと首を傾げた。


俺は、頬が熱くなるのを感じながら

香奈の申し出を受けた。

俺たちは

屋上に場所を移した。


話って何なんだろう?

優斗のことかな・・・?

屋上に着くと

香奈が後ろから

抱きついてきた。

俺は、どうしたらいいのか

分からず

とりあえず、俺の体を

抱きしめている香奈の手を握った。

香奈が少し震えた声で

尋ねる。


「翔はまだ



私のこと好き??」


ずるい質問だ・・・。


俺は、香奈のこと好きに決まっているからだ。


俺は「・・・好きだよ。」っと答えた。


嘘なんかつけない。


香奈は、俺に抱きついたまま

「じゃあ、付き合お?」っと言った。


俺は、もちろん嬉しかった。

しかし俺は

その香奈の申し出を

受けることが

出来なかった。

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