《MUMEI》 懐かしい感覚その人は男の子で、 ネクタイの色をみる限りでは 同級生だということが分かる。 綺麗な金髪で、 瞳が青くとても澄んでいて、 顔立ちも整っていて、 このまま見ていたら吸い込まれてしまいそうだった。 あれこれ私が考えていると、 彼は口を開いてこう言った。 「君、俺と何処かであったことある?」 声を聞いた瞬間、更に懐かしい感覚に襲われた。 この人は一体誰なんだろう? 考えれば疑問しか浮かんでこない。 「あったことあるような気が…します。」 なんと答えていいかわからず、 思ったことを口に出してみた。 すると彼はふにゃっと笑って、 「俺もそんな気がするよ。」 と、笑顔で言った。 前へ |次へ |
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