《MUMEI》
プレミアム
マサカズとイズミが引っ越してきたんだ

土曜日の午後だった
俺とイズミは手伝いに行ったんだ

殆んど業者がやってくれるんだけどさ

助かったよ、ありがとう、
夕食はおごらせてくれよね

気を使わないで、新居での儀式があるんじゃないの?

ユズネがマサカズをからかってたんだ

出るときしてきたよ

マサカズが言うと

そうよ!、もう、なかに出すから出てきて大変だったのよ!

イズミ、露骨な言い方で

ケンスケは、儀式したのかい?

マサカズが聞いてて

凄かったわぁ、くすっ、嫉妬って、悪くないものね

ユズネがおれをみて言うんだよね

くすくす、お尻だったんでしょ?
マサカズが欲しがってんだよな、とか言っちゃってぇ

女たちに、秘密って言葉は無さそうだな、
イズミが、俺を秘事でつつきながら言ったんだよね

それで、中出し?
ケンスケに、させるのか?とか、言いながら

マサカズが赤面してた

当たりよ………簡単にさせれないわよ、
でも………曖昧にしとくんだぁ

イズミの言葉
無視しよう

何気に手に取ったのは、イズミの写真集だったんだ

綺麗ね、けど、今のイズミの方が綺麗よね

ユズネが覗き込んできたんだ

それ見て、男たちが何したのか……
そう言う仕事よね
そんなポーズで笑顔作れる私って、凄いわよね

四つん這いかぁ、連想させるよね
少しわかるかなぁ
性的魅力を振り撒くの、女は誰にでもあるものね

そうだけど……水着じゃなきゃ売れないし、けど、気乗りしなかったんだ、初めは……

どうして?

昔の彼氏が嫌がったのよ、
別れたけどね、売れなきゃ、意味無いもの…
ケンスケ、ユズネがこんなことしたら、嫌でしょ?

どうかな?
この写真集より、すてきなイズミを知ってるしな
ユズネがしても、こんなもんかって思っちまうかもな

ケンスケね、私のレイプムービーも見てるのよね
あまり、嫉妬しないの
あの事件でも、そうだったし
ツボが違うのよね

腹は経つけどよ……
ユズネの意思じゃなきゃ、ドキドキしねーからよ

僕も、それ、何となくわかるんだ
たださ、誰が妄想しても構わないけど、現実と妄想を区別できなくなるバカが現れたら、困るよなって

ぶちのめしたる!……そんなアホは…

もう……暴力は最後の最後よ

わかってるよ…

セキュリティーマンションよ
ゲートにガードマンも居るの、
プレミアムな暮らしだわね

そうよね、それに、私らプレミアムな女だしね

んだよ、高飛車な

あら、ケンスケ、よい女はアナルなんかしないわよ

ほら、ケンスケは、特別だから
何人のアナルバージンを奪ったことか…

スワップとかだって、ネットで見ると、そんなに綺麗な女は、居ないわよね

そんなの見てるのか?

ケンスケも見る?

ユズネもかよ……

興味はあるわよ、するかもしれないし

ユズネの言葉にドキッとした

でも、世間のようには出来ないわね

強い口調でユズネが言ったんだ

うん、無理ね、あんなのゲテモノよね

イズミもだ…

その日は、早めにバイバイしたんだ
片付けとかもあるだろうしさ

プレミアム、か

確かにユズネは綺麗だよ
言葉にできないけど、セックス、飽きなかった女なんて、数えるほどだし、
それに、今でもこんなにときめいてるなんて、初めてのことだよなぁ

なぁに?

……ほんと、綺麗だよなぁ、ユズネ

え?…………ありがと……

んだょ、赤くなるなよ……

だってぇ………一緒に暮らしてるのに、
妻なのに……ドキドキするときがあるの…

…………俺もだよ

……今日は、優しくされたいなぁ

そうだね、まったり、したいよな

うん……

ユズネが手を握ってきたんだ
エレベーターの中で

その手をギュッと、握りしめたんだ



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