《MUMEI》

話が、昔のことになってたんだ

あるわよ、彼氏が居ても、他の男から良く見られたくてっての
けどね、簡単に近付けさせないようにしてたわ

そう話したイズミが

例外は、あったけどね、
馴れ馴れしくて、なにコイツって思って、つっけんどうにしたら、スッと引いてさ……
なのに、気づくと近くにいて…

ケンスケのこと?

………そうよ、ユズネもそうだったんじゃないの?

いつの間にか、距離感が近くなってるのよね……女、知り尽くしてるのかなって

……パリアーの内側に居るのよね、
ホストになったら稼ぐわよ
似たような手段使う男、何人も知ってるけど、ケンスケだけ……崩されたのは…

惚れたからでしょ?

……そうね、
でも、よく、こんな危ないタイプを落としたわね、ユズネ

………見ちゃったから、ケンスケの内側を

そっかぁ、私は見れなかったものね

相性よ、きっと……

わたし、満足よ、初めはフラれた者同士、とか、変なプライドもあったけど、
この形で凄くよかったと思ってるの

うん……私も
酷いことしちゃったけど、幸せで良かったって……

一番成長できる関係だよね

マサカズが、言ったんだ

そうね、うん、ほんと、そう思うわ

ユズネが、マサカズを見て答えてた

俺の視線に気付いたユズネが

付き合ってる頃より、仲良しだね

そう、マサカズに、言ったんだよね

そうだね

マサカズが、答えてた

……妄想は、ただよ、ニットの胸、気になるの?

ユズネがマサカズをからかってたんだ

うん、気になるよ

……つまんなぁい、
赤くならないなんてぇ

ぁは、内心はドキドキなんだけどね
こう言うの、楽しめるなんて、凄いことだからさ、
女性が楽しむなら、僕も楽しもうってさ

そっかぁ……ケンスケは、楽しめてるのかなぁ?

ユズネが俺を見たんだ

ん………妄想中…

なにをよ?

ん………秘密

あー、私に秘密を、作るのね

なら、ユズネも話せよ

ここじゃぁ、ちょっとね

皆で家に、いくか?

…………そうね、イズミ、

OKよ、マサカズ、行きましょう

う、うん

くすっ、なに考えてるの?
お話しするだけよ

う、うん、わかってるょ

マサカズがドギマギしてた

たぶん、皆の頭のなかをよぎったことは、同じかなって、思ったんだ



前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫