《MUMEI》

珈琲を、持っていったとき
奪うようにユズネの唇を求めたんだ

少し、躊躇したユズネだったけど……
構わず舌で犯すようにユズネの口を奪ったんだ……

心が震えてた

間違いなく、俺のじゃない精子の臭いがしてたんだ

ユズネの口のなかを、舌で全部撫でるようにした

ユズネが驚いてたけど……

………どのくらい、してたのかな
珈琲は、少し冷めてたよ

入れ直すよ

ううん、これでいい

静かな部屋で、並んで珈琲を飲んだんだ

なにも話さないから、なにも聞かなかったんだ

……ユズネが俺の肩に頭をのせた

そっと、抱き寄せた

一番………落ち着く……

そう呟いたユズネは、
そのまま、スヤスヤと眠っちゃったんだよね………



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