《MUMEI》

「しかしツンツンって本当にツンデレキャラなのかよ。俺が見たところそういう風には見えないが」

二ノ宮春樹がこう言った。

「確かにそうですわね。今日もご機嫌に皆様と話ていましたわよ」

一条優香が相槌を打つ。

「何、そうなのか?しかし俺が話掛けるといつも不機嫌そうなのだが」

「それはあんたが気持ち悪いからじゃない」

「まことさん、そんなにはっきり言ったら可哀相だよ」

「さくらさんも微妙なフォローですわね。でも事実だからしょうがないかしら」

「僕の統計によると、95パーセントの人が滝沢に対してツンツンと接すると出ている。だからわざわざ津田沼さんにこだわらなくても君にとってはツンデレキャラになりえる人はたくさんいるだろうね。しかしデレデレまでいく可能性は1パーセント未満だ」

「くそ、斎藤和樹に馬鹿にされるのは許せん」

「君、暴力はいけないよ。あう、うぐぅ。………いつか僕をこんなキャラにしたことを後悔させてやるよ。ううぅ、……うぐぅ」

「決まった。この技はマングース石原の必殺技[ハブハブファイアー]だ。思いしったか」

「く………恐るべし………マングース…………石原。………誰……だよそいつ」


がくっと斎藤は倒れこんだ。

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