《MUMEI》
矛盾した思い
話す内容なんて何もない。
でも、話したい。

逢う自信なんて何処にもない。
でも、逢いたい。

貴方の声も、顔もほとんど薄れているけれど、
はっきり覚えているモノは、
貴方と過ごした記憶(ひび)だけ。

伝えたいことは山ほどある。
でも、いざというときに空回りしてばかり。

逢いたいけれど、逢いたくない。
逢って何て言おう。

何を最初に伝えよう。
『ごめん』って?『貴方しかいない』って?
伝えれない。

言えるわけない。

逢って貴方を目の前にすると絶対に、
涙が止まらなくなる。
でも、泣いたら貴方を困らせるだけ。

でも、貴方を前にすると涙が溢れて止まらない。

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