《MUMEI》

出てきたのは、秋穂だった。
「あ、きたきた芹華。入って!」

ぐいっと腕を引っ張られて、芹華は「サカエ会」に入った。


中はすごく豪華で、ブランド物のバッグが置いてあったり、天井からシャンデリアがぶらさがっていたり。

思わず上ばかり見て歩いていたので、立ち止った秋穂にどんっとぶつかってしまった。

「ここに入って。中で詳しい説明をするから」

「う、うん」

秋穂がドアを開けて、芹華はおそるおそる中に入った。

「サカエばーちゃん、芹華を連れてきたよ」

秋穂が、奥で社長イスに座っている人に言った。

その人の顔は逆行でよくわからなかったけど、おばあさんだった。

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