《MUMEI》 芹華がびくびくしながら言った。 「み、三神 芹華です。こんにちは・・・」 すると、おばあさんが真顔で「ふーん」と言って、目の前のパソコンに向かった。 「ごめんね芹華。サカエばーちゃん、集中してる時愛想がないのよ。すぐに治るから」 「はあ・・・」 そのサカエばーちゃんというおばあさんは、真剣な目つきでパソコンをカタカタたたいている。 「サカエばーちゃんたら!お客さんが来てるんだよ?!」 秋穂が真横で言っても、サカエばーちゃんは無視してる。 秋穂はため息をつくと、芹華に言った。 「ちょっと待ってて。サカエばーちゃんの仕事がおわるまで」 「わかった」 ソファに座り、芹華は部屋の中をすみずみまで見た。 前へ |次へ |
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